多少興味を持って読んだことがある

 純一は拊石の物などは、多少興味を持って読んだことがあるが、鴎村の物では、アンデルセンの飜訳《ほんやく》だけを見て、こんなつまらない作を、よくも暇潰《ひまつぶ》しに訳したものだと思ったきり、この人に対して何の興味をも持っていないから、会話に耳を傾けないで、独りで勝手な事を思っていた。 会話はいよい...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 07:17 pm  

ライフとアアトが別々になっている奴

「とにかく、君、ライフとアアトが別々になっている奴は駄目だよ」 純一は知れ切った事を、仰山らしく云っているものだと思いながら、瀬戸が人にでも引き合わせてくれるのかと、少し躊躇《ちゅうちょ》していたが、瀬戸は誰やら心安い間らしい人を見附けて、座敷のずっと奥の方へずんずん行って、その人と小声で忙《せわ...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 07:16 pm  

木造のけちな家ばかり並んでいる

 この辺には木造のけちな家ばかり並んでいる。その一軒の庇《ひさし》に、好く本屋の店先に立ててあるような、木の枠に紙を張り附けた看板が立て掛けてある。上の方へ横に羅馬《ロオマ》字で DIDASKALIA《ジダスカリア》 と書いて、下には竪《たて》に十一月例会と書いてある。「ここだよ。二階へ上がるのだ...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 07:12 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0110 sec.

http://apmobile.org.uk/